麻からプラスチック

麻の使い方は古来から様々ですが、全ての部位を活用できる植物として注目を集めているそうです。
麻と言うと麻布を一番に思い浮かべるのですが、繊維として活用されているのは茎の部分です。
穂の部分は医療品、葉は医療品と肥料など、種は化粧品や石鹸、根は土壌改良に使われ、茎の中心部分は紙や建材、プラスチックの原材料としても研究が進められています。
麻は捨てるところがなく、様々な環境でも育つ植物です。
根は土壌にくまなく張るため、収穫後の土はふわふわになるそうです。
また、年間降水量が少ない土地や、寒冷地帯でもでも栽培できた事例もあるほど、幅広い環境で育てられるため、砂漠地帯や、不毛地帯の緑化などにも利用されています。
万能な植物ですね。
今では麻を使った製品がネットショップでもたくさんあり、復興支援タオルなどもありました。
私が見たのは綺麗な絞り藍染のタオルでした。
他にも優しい木の色合いの箸などさまざま。
なんとそのお箸は、麻からプラスチックを作る技術で作られた箸だそうです。
今回私が注目したのは、この植物からプラスチックと言う、未来を変えるかもしれない物作りについてです。
バイオマスプラスチックともよばれるこのプラスチックは、麻と、お米からできています。
加工には、独自の方法でお米と麻の茎の中心部分(オガラ)を樹脂化して、ペレットを作るのだそうです。
このペレットは、麻とお米でできているので、『INASO』と名付けられ、現在も研究は続けられています。
INASOに使われるお米と麻は、備蓄米の古米と、今までは産業廃棄物になっていた麻の繊維を取ったオガラに、樹脂化する石油系成分を混ぜてできており、植物100%とはいかないものの、100%石油系成分の今までのプラスチックと比べれば、かなり地球に優しいことが想像できますね。
こうした天然素材は、地球環境に優しいだけでなく、軽く、低コストなため使う企業にもメリットが高く、また、強化剤目的で使っていたガラス繊維の代替としても利用できるため、海外の自動車の内装材などへすでに実用されています。
作る際にブローと言う方法を使うペットボトルはまだ作れる技術は開発されていませんが、成分の配分を変えることで、たくさんの製品が作れるようになったそうです。
研究が進んで、将来ペットボトルも製作ができるようになったら嬉しいですね。
私達の身近にある、なくなったら不便なプラスチック製品、
それが、世界各地のどのプラスチック製造会社でもつくれて、製品の全てがこのバイオマスプラスチックに変わったら、なんて素敵なんだろうと思います。
今までなぜこの研究がなされなかったかというのは、ニーズが無かったからだそうです。
このような要望があったから研究もスタートしたということは、環境問題を考える人がそれだけ多くなったということに繋がるでしょう。
現在の地球環境だけでなく、未来を考えなければいけない今だからこそ、こうした研究は非常に大切なことです。

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